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Author:メケオ
38歳。家族は妻が一人。ロック、ブラックミュージック、無頼派文学などを好む。尊敬する人物は太宰治と岡本太郎とポールウェラー

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「Waiting On A Friend」 ザ・ローリング・ストーンズ
 中学生の時、私にはマイマイ君(仮名)と言う友達がいました。彼は私と同じように洋楽のロックに興味があり、よく二人でロックの話をしたものです。しかし、私達は二年生になるとクラスが離れてしまった事と、私が少し悪の道に走ったこともあり、少し疎遠になっていました。

 二学期の始業式の日、私は始業式が終わると、悪い友達や先輩達と供に、溜まり場になっている先輩の家に行き、煙草を吸ったりしては、悪ぶっていたのです。先輩の家では横浜銀蝿などの所謂不良が好む音楽が大音量でかかっていました。「メケオ、おまえロック好きなんじゃろ?やっぱり銀蝿は最高じゃろーが」などと先輩に言われ、無理して何本も吸う煙草のせいで、頭はがんがんしている私は「最高よー」と嫌々答えたりしました。隣では別の先輩が「ああー、嶋大輔みたいなリーゼントにしたいよー」などと言っていました。

 そして不良ごっこも終わり、帰宅すると、母親が「マイマイ君が来て、あんたの帰りをずっと待ってたよ」と言います。私は煙草の匂いを母親に悟られまいと、少し離れて、母に質問しました。「なんで?待ってたん?」。
 母が言うにはマイマイ君は私の家に来て、私の帰りを待っていたのですが、私が帰って来ないので、これを渡しておいてくれ、これは誕生日プレゼントだ、といってビニール袋を置いて帰ったと言うのです。どうやら、私の誕生日は夏休みの間なので、二学期の始まる今日学校で渡そうとしたのですが会えず、わざわざ私の家に渡しに来たのですが会えなかったので、置いて帰ったと言うことのようでした。

 私は、母からそのビニール袋を受け取り、二階の自分の部屋に上がり、そっと中身を取り出してみました。そこにはザ・ローリング・ストーンズのシングルレコードが入っていたのです。
 ミック・ジャガーとキース・リチャーズの写真が使われたそのジャケットにはタイトルが邦題で「友を待つ」と書かれていました。

 私は、ジーンと感動につつまれました。そして、マイマイ君と久しぶりに「やっぱり、ストーンズ最高じゃろーが」「ロン・ウッドみたいな髪型にしたいよー」とストーンズの話をしたいなーと思ったのでした。

 そんな思い出の「Waiting On A Friend」。ギターリフから最高のムードが漂い、ミック・ジャガーの裏声が重なってきたあたりで、この曲、絶対いい曲確定って感じです。
 メロウな曲ですが、あまりウェットな印象は無く「女を待っているんじゃない、友達を待っているんだ」と歌われるこの曲には、ストーンズのバラード系の曲によくみられる、疲労感みたいなものが希薄で、切ない曲と言うよりは、やさしい曲と言った方がいいかもしれません。この曲が収録されている「Tattoo You」やその後出たライブ盤の「Still Life」の頃の明るいストーンズが反映されている気がしないでもないです。

 ソニー・ロリンズが吹いていると噂されるサックスソロも最高ですし、キースが黒人と肩を組むビデオ・クリップもとても印象的で、大人になってからビデオで何度も見て、酔っては真似したものです。

 ザ・ローリング・ストーンズのアルバム「Tattoo You」収録の「Waiting On A Friend」機会があれば、ぜひ聞いてみてください。
刺青の男 刺青の男
ザ・ローリング・ストーンズ (1999/03/25)
東芝EMI

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